公善社のブログ

ポストコロナの葬儀スタイル

 8月3日の『山陰中央新報』に、8月1日現在の「65歳以上のワクチン接種状(内閣官房のデータ)」が掲載されていました。65歳以上の方が2回目の接種を完了した割合は全国平均75.8%、島根県71.7%。ちなみに鳥取県79.4%です。
 また、島根県内の各市町村における接種率も出ていました(山陰中央新報社調べ?)。こちらは全年齢対象(一般、高齢者、医療従事者の合計)です。出雲市において2回目の接種を完了した人の割合は23.4%。ちなみに松江市21.8%です。
 この数値をどのように評価すればよいのかよくわかりませんが、ワクチンの確保と供給、接種の実施と会場運営等々、様々な局面でご苦労があると思います。ご尽力いただいている皆様には心より感謝いたします。

【ポストコロナの葬儀スタイル】
 8月3日『山陰中央新報』のコラム「明窓」において、釜さんというコラムニストがコロナ禍の葬儀についてコメントしていらっしゃいました。
 釜さんは松江市内の葬祭会館で行なわれた葬儀に一般会葬者として参列し、いわゆる「流れ焼香」を経験されたようです。そして、3密を避けるための遺族の心遣いであるとは理解しつつも、焼香だけして10分足らずで会館を去るというスタイルに物足りなさを感じられたようです。この葬儀スタイルでは「故人との別れを意識できず、今もまだ生きているかのような錯覚にさいなまれる」とのこと。そして、コロナ禍が収束した後には「疫病で変化した習慣を取り戻したい」とおっしゃいます。
 釜さんが述べられたとおり、コロナ禍においては、受付をして遺族に挨拶し、式前(式後)に焼香だけして帰るという形となっています。宗教者が執り行う葬儀式には遺族・親族しか参加しないということになります。このスタイルがコロナ収束後も続くのかどうかを釜さんは心配され、以前のように葬儀式に一般会葬者も参加すべきだと提言されます。果たして、ポストコロナの葬儀はどうなってゆくのでしょうか?

 つまらない結論かもしれませんが、ポストコロナにおいては、二つのスタイルを使い分けるようになるのではないかと思います。例えば釜さんのように、一般会葬者も葬儀式に参加し遺族と共に故人を偲ぶというスタイルが好ましいと思う遺族はコロナ以前のスタイルを選択するでしょうし、時間的な拘束を受けることの少ない「流れ焼香」がよいと考える遺族はコロナ禍におけるようなスタイルを選択するでしょう。宗教者や葬祭業者にとってはどちらでもやるべきことはあまり変わりませんので、遺族の要望に沿った葬儀を施行することになると思います。
 したがって、一般会葬者も葬儀式に参加するという従来のスタイルが全面的に復活する可能性は低いと思います。それぞれに一長一短があり、密を避けるという衛生観念は今後も保たれるのではないでしょうか。選択肢が増えると解釈すればよいのだと思います。
 もっとも、一般会葬を前提としない家族葬と直葬の増加に較べれば、コロナ以前のスタイルかコロナ禍のスタイルかの選択は小さな問題にも思われます。コロナ以前のスタイル、コロナ禍のスタイル、家族葬、直葬、それぞれの複合スタイル・・・お客様がどのような選択されるにせよ、私たちはご要望に沿ったお手伝いをさせていただきます。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA

PAGE TOP