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【葬送の自由をすすめる会 初代会長さんが死去】
 少し前になりますが、11月2日、NPO法人「葬送の自由をすすめる会」(以下「すすめる会」)の初代会長を務めた安田睦彦さんが96歳で亡くなりました。どのような葬送をされたのか興味深いところですが、詳細は不明です。
 安田さんは朝日新聞記者、編集委員として活躍された方です。安田さんを中心として1991年に結成された「すすめる会」は、肉体を自然へと還すという意味での「自然葬」を提唱し、海や山への「散骨」を実施しました。これに対し、法務省や厚生省は「墓地、埋葬等に関する法律」(以下「墓埋法」)に抵触するものではないことを消極的ながら認めます。
 その後「すすめる会」は散骨の実績を積み上げながら、幾つかの軋轢とも闘いつつ、葬送の自由を拡大させてゆきます。そして、2013年には島田裕巳さんが二代目会長に就任し、「ゼロ葬」を提唱しました。散骨に加え、お骨の引き取らないという考え方も広く認知され、葬送の自由が更に推し進められたのです。現在も「すすめる会」は結成当時の初心を維持し、「自然葬」のオピニオンリーダー、アドバイザー、ロビー団体として、その活動を継続しています。
 墓埋法によって保健衛生、倫理、宗教的情緒等を規制によって守らなければならないことは理解できますが、もっと柔軟に法を解釈し、運用すべきではないかと思うこともあります。葬送の不自由を感じるたび、旧来の制度に風穴を開けた安田さんの功績に心打たれずにはいられません。

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