【トピックス】
MLBのワールドシリーズ、NPBの日本シリーズも終わり、一抹の寂しさを感じるこの頃です。ガザの問題、ウクライナの問題、物価高、相次ぐ閣僚の不祥事等々内外に問題を抱えたまま、2023年も暮れてゆくのでしょうか。
本年を振り返れば、ワールドベースボールクラシックの熱狂だけが唯一の光であったような気がします。この重い空気に国民皆が耐え忍んでいることを思うと、奇妙な連帯感を感じないでもありません。11月16日記
【全葬連「カスタマーハラスメント対応マニュアル」】
『カスタマーハラスメント対応マニュアル』という冊子が、本年10月、全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)から発行されました。言わずもがなのことと思いますが、カスタマーハラスメントとは、カスタマー(顧客等)からのサービス提供者等へのハラスメント(強要、嫌がらせ等)を意味する言葉です。
当社では幸いにも良きお客様に恵まれ、カスタマーハラスメントに苦しめられたという事例はほとんど生じていませんが、こうしたマニュアルが作成されるほどに、各地でカスタマーハラスメントが日常化しているという現実を深く憂慮します。また、全葬連ならびに島根県葬祭業協同組合の同志が、そうしたハラスメントに晒されることのないよう切に祈ります。
当冊子の内容をここで公表するわけにはいきませんが、弁護士さんの監修のもと、葬祭業におけるカスタマーハラスメント対策を具体的に整理してあります。クレーム対応の基本、ハラスメントの定義、記録の作成方法、謝罪の仕方等々は、おそらく他の業種と共通するものだと思います。
その一方で、葬儀業には代替性の効かない「葬儀」というものを取り扱っているという特殊性があり、「すぐ代わりの商品を用意します」では済まない場合が多々あります。「取り返しのつかない」「やり直しができない」という状況下でミスが生じた場合、葬儀業者の責任は重くなりがちであり、他の業種に比べて慰謝料請求が認められやすい傾向にあるようです。
やり直しができない仕事であることは、私たちが入社した時から何度も聞かされてきたことです。もちろん今でも、そうしたプレッシャーを背負いながら、葬儀という仕事に取り組んでおり、公善社の歴史はミス防止のスキルを磨き、蓄積してきた歴史であるとも言えます。
もちろん、ノーミスで終わるとは限りません。その時はお客様からのご指摘を素直に受け止め、葬儀が滞らないよう善後策に全力で取り組みます。更には葬儀後に、同じようなミスが生じないよう防止策を講じます。
おそらく、カスタマーハラスメントが発生するか否かは、担当者の葬儀に対する姿勢、ミスの対処方法にかかっているのだと思います。担当者が葬儀に対して真摯に取り組んでおり、言い訳することなく、それこそ120%の力でミスをカバーしようとする時、ハラスメントは生じないような気がします。
市場における売り手と買い手の関係は、需給のバランスによりどちらかがパワーを持ち得るということはあるにせよ、基本的には対等であると考えます。そして相互に尊重し合い、ウィン・ウィンの関係を築こうとするものであると思います。
さらに言うなら、葬儀においてお客様と葬儀社は、故人の安らかなるお見送りを実現するという志を共有するパートナーであるとも言えます。こうした平穏で有意義な関係を壊すおそれのある理不尽なハラスメントに対しては、毅然とした姿勢で臨みたいと思います。
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