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宇治市斎場の遺骨紛失事件に思う

新しい出雲市長、出雲市議会議員が決まりました。当選された方々には心よりお祝い申し上げます。当面、コロナ禍の終息が喫緊の課題になるでしょうが、初心を忘れることなく様々な問題に取り組んでいただきたいと思います。

ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、昨年11月20日、京都府の宇治市斎場で遺骨が紛失するという事件が生じました。骨揚げする前の遺骨を、斎場職員が誤って遺灰等を吸引する機械で全部吸い取ってしまったようです。結果、その日に吸引した遺骨や遺灰に紛れて判別できない状況になってしまい、遺族の手元に遺骨が戻らないことになってしまいました。そして、本年3月5日、遺族3人が宇治市に計3300万円の損害賠償を求める訴訟を京都地裁に起こしました。

損害賠償の額が妥当なのかどうかよくわかりませんし、判決はまだまだ先のことかと思いますが、金銭では償えないことが生じてしまったと言えるでしょう。今後、故人を追悼する時の拠り所がないという意味において、遺族の喪失感には計り知れないものがあるはずです。

以前、出雲市においても、ある業者が遺体を取り違えるという事件がありました。この事件も今回の宇治市の事件も、決して他人事として受け取るわけにはいきません。私たち葬祭業者は、やり直しのきかない仕事を承っています。このことを念頭に置き、常に使命感と緊張感を持って葬儀に取り組まねばならないことを再認識した次第です。今後、裁判の行方にも注目したいと思います。

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