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在日外国人のお墓問題

 7月23日に東京オリンピックが開幕しましたが、感染症対策は本当に大丈夫のなでしょうか? 東京のみならず、全国的に感染者が増加しています。オリンピックに関係なく、今一度姿勢を正さねばならないような気がします。オリンピック選手の皆さんには、心より健闘をお祈りいたします。

【在日外国人のお墓問題】
 7月21日のNHK『クローズアップ現代』(題名「お墓がない」)で、在日外国人の方々のお墓問題が取り上げられていました。日系ブラジル人の方々(キリスト教徒)が国籍を理由にお墓を購入できなかった事例や、パキスタン出身で日本に帰化した方(イスラム教徒)の墓地建設運動等が紹介されています。
 前者について言えば、国籍を理由にお墓の購入ができないとうことはないと思うのですが、いかがでしょう。もしかしたら、管理の持続性、費用の問題等で断念されたのかもしれません。お墓を手に入れるには様々な障壁があるようです。労働者派遣事業に携わる篤志家が合同墓を建立し、行き場のない遺骨を引き受けているという事例も紹介されました。
 後者の問題は切実です。イスラム教徒は土葬を希望しますが、火葬率が99%以上である日本において、土葬用の墓地の確保は至難のわざです。それでも全国にいくつかのイスラム教徒用の墓地が確保されており、番組では大分県での墓地建設運動が紹介されていました。残念ながら、地元住民の反対にあって頓挫したようです。キリスト教徒用に確保してあった墓地がイスラム教徒に提供されたという事例も紹介されました。
 歯止めの利かぬ少子化が進む日本において、労働力の国際化は不可避の問題になってきています。ここ出雲市においても、令和3年6月30日現在、約40か国5,000人ほどの外国人が暮らしています。人口比3%弱。私たちが想像する以上に外国人が身近に存在しているわけです。文化の多様性を受容する能力は、単なるスローガンではなく、実生活において必要なものとなっているのかもしれません。葬儀も例外ではなく、今後、私たち葬儀業者も多様性を許容する能力を身に付けてゆく必要があるのではないでしょうか。
 当社も、これまでに中国、韓国、北朝鮮、ブラジル等々さまざまな国籍の方のご葬儀をお手伝いさせていただきました。出雲市にはバングラデシュ、インドネシア国籍の方も多数いらっしゃいます。イスラム教徒である可能性は高いでしょう。もしかしたら葬儀のお手伝いすることがあるかもしれませんが、現時点で、お墓の問題も含めてイスラム教の葬儀に対応できるかと聞かれたなら……どうでしょうか(苦笑)。

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